太陽光発電の選び方_r1_c1

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その1 発電のしくみと太陽光発電の基本

発電のしくみと構成装置

太陽電池パネルは、光エネルギーを直接電力に変換する電力装置です。
パネルで受けた光はシリコン半導体で即時、電力に変換され出力されます。
この電力は「直流電力」で家庭の電化製品を直接動かすことはできません。
そこでパワーコンディショナ(パワコン)と呼ばれる装置で利用できる「交流電力」に変換する必要がでてくるのです。

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売電(ばいでん)と買電(かいでん)

ご存知の方も多いと思いますが、発電した電力は自宅で使用することにより電気代を節約することができます。
発電ができるのは太陽が出ている日中に限り、発電した電気を夜間に向けて備蓄しておくことはできません。
太陽光発電が行われている時しか使用できないわけですから、曇っている時間や夜間は電力会社の有料電力を使うことになります。
これを買電(かいでん)といいます。
逆に、発電した電気が使用する分より多い場合は余った電気を電力会社に買い取ってもらうことができます。これを売電(ばいでん)といいます。

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系統連携型方式ってなに?

日中の電力消費量よりも、発電量の方が多くなると自動的に過剰な電力が電力会社に売られるというシステムのことです。
一般的に売電と言われていますが、売電用のメーターが設置されていますので、毎月の売電分が換価されて電力会社より口座に自動的に振り込まれるのです。
つまり太陽光発電導入の経済的効果は、日中の電力を自己発電できることと、過剰な電力を売れることの二つと言ってよいでしょう。
しかし電気を売れると言っても、いくらで買い取って貰えるかが問題です。
正直言ってこれまでの1kWhあたり23円では太陽光発電を導入した家庭に経済的メリットがあるとは言えませんでした。
場合によっては赤字になりながらCO2削減に協力しているといった感じでしょうか。

その2 太陽電池パネルの特徴を整理しよう

発電のしくみと構成装置

太陽電池パネルは、光エネルギーを直接電力に変換する電力装置です。
パネルで受けた光はシリコン半導体で即時、電力に変換され出力されます。
この電力は「直流電力」で家庭の電化製品を直接動かすことはできません。
そこでパワーコンディショナ(パワコン)と呼ばれる装置で利用できる「交流電力」に変換する必要がでてくるのです。

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結晶型の違い

現在販売されている太陽電池パネルはほとんど結晶型。
シリコン原子の配列パターンによって多結晶型と単結晶型に分けられます。
単結晶は多結晶に比べて発電効率が高いが、その分価格も高くなってしまいます。
現在、単結晶型の商品を販売しているのは東芝・サンヨー、シャープ・京セラ・三菱・フジプレアムは多結晶型が主力商品となります。
小さい屋根にできるだけたくさん載せたい方には単結晶型がお勧め、できるだけ安く設置したいなら多結晶型がお勧めです。

変換効率 コスト 低価格化余地 高温 天候 フレキシブル化 省資源性
単結晶シリコン ◎15~22% X 晴れに強い X
多結晶シリコン ◎15~18% 晴れに強い X
薄膜シリコン △7~20%程度 曇りに強い
微結晶シリコン △7~10%程度 曇りに強い
アモルファスシリコン △7~10%程度 曇りに強い
HIT ◎17~25% 幅広く対応 X
CIGS・CIS △8~20%程度 (材料次第で変動あり)
色素増感 △5~15%程度 幅広く対応
有機半導体 △3~5% 曇りに強い
メリット デメリット
単結晶シリコン 変換効率が20%と汎用化されている電池では最も優れている。 価格的に効果でもとめられるコストメリットが出せない
多結晶シリコン 変換効率ではHITと並んで優れている。これまでの実証結果から、長寿命と知られている。耐久性に優れる 薄膜シリコンや化合物系に比べるとやや高価。高温化での性能低下
薄膜シリコン 軽量で加工がしやすい。シースルータイプへの対応、曲げての設置など、フレキシビリティ、デザイン性に優れる。高温に強い 交換効率では、多結晶シリコンタイプより5%程度低い
微結晶シリコン アモルファスシリコンより少し厚く、アモルファスシリコンと組み合わせて、多接合(タンデム)太陽電池を造るのにも用いられる 変換効率では、多結晶シリコンタイプより5%程度低い。赤い光や赤外線に反応して発電することはできない
アモルファスシリコン 結晶シリコンに比べると、薄い膜でも光を吸収できる(吸収係数が高い)。高温にとりわけ強い。室内などの極端に光が弱い環境での効率が高い 交換効率では、多結晶シリコンタイプより5%程度低い。赤い光や赤外線に反応して発電することはできない
HIT 結晶シリコンとアモルファスシリコンの両性能を備える コストの上でやや高い
CIGS・CIS 薄膜化が可能 ・シリコンの供給、価格の影響を受けない ・低価格(CIS、CIGS、CdTe) ・黒一色のパネルでデザイン性に優れる ・研究レベルで結晶シリコンに性能が近づいてきている 交換効率では、多結晶シリコンタイプより4~5%程度低い ・CdTeはカドミウムを使用していることから日本では導入が進んでいない ・インジウムの供給不安が起こる可能性あり
色素増感 デザインの幅が広い(マルチカラー) ・電池そのものでの蓄電も可能となる見通し 市場投入は今後 ・液体を使用しており、耐用年数が短い可能性あり ・変換効率は低い
有機半導体 印刷機械による生産が可能で、低価格化、大量生産が可能 ・様々な色や形が実現できる ・最も厚みが薄い ・将来的には屋根や壁に「塗る」だけで使用可能に 市場投入は今後 ・変換効率は低い

また、屋根の形状にあわせてきめ細かいレイアウトができる三角パネルを出しているメーカーもあります。

その3 我が家にぴったりの太陽光発電システム

太陽光発電システムの大きさはパネルの公称最大出力 [ex.三菱185w,東芝210wなどパネル1枚あたりの発電容量]とパネル設置枚数で決まります。
たとえば三菱185wパネルを20枚設置すると… 185×20=3,700w つまり3.7kWシステムということになります。
平均的な日本の屋根に設置できる容量は3~3.7kW程度といわれており、設置面積の限られる住宅においては、発電効率のよいパネルほど発電量が得られることになります。
また、同等のパネルでもパワーコンディショナーの性能が異なれば高い性能をもつものが多い発電量を確保できることになります。
瞬間的な出力であるkWの数字よりも、システム全体の発電量であるkWhの確保が最も大切になってきます。 kW(1,000w)は瞬間的な発電量を、kWhは年間、月間などトータルの発電量を表しています。
たとえば3kWの発電が2時間続けば発電量は6kwhになります。電力会社との売電単価などは、kWhがベースとなっています。

ただし、実際の太陽光発電システムの出力は日射量や素子温度の上昇、設置条件、パワーコンディショナーでの電力損失などにより、計算通りにはならないものです。
太陽光発電協会によると晴天時での出力(瞬間値)は、太陽光システム容量の約60% ~80%を目安と考えるよう示しており、 実際の発電出力=パネルの公称最大出力×設置枚数×0.6~0.8 上記の3.7kWシステムの場合、実際は2.22~2.96kWとなります。

 

太陽光発電システムの発電量要素

同一のシステムであっても、設置条件により発電量は異なってきます。
システムの発電量に大きく影響する要素は次の項目です。

 

太陽光発電の選び方_r1_c1 季節、天候、時間帯、地域、設置角度、方位等によって異なりますので、なるべく年間を通して日射量が多くなる条件を選択するようにします。モジュールの一部にでも影が掛かることで発電量は減少してしまいます。
太陽光発電の選び方_r3_c1 太陽電池は温度が高くなると出力が下がります。 モジュール温度が上昇しないように施工する事が重要です。
太陽光発電の選び方_r5_c1 受光面の汚れ、配線、回路ロス、危機の特性ばらつきによる損失が発生します。 汚れが雨により流れる角度での設置、配線長が著しく長い時などは配線の太さを大きくする事が重要です。
太陽光発電の選び方_r7_c1 直流電力を交流電力に変換する際損失が発生します。 高効率のパワーコンディショナーを使用する事が有効です。

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また各メーカーカタログ表記の年間発電量はこれらの損失を考慮した値になっています。

 

方位による影響

複数の屋根面から年間を通して日射量の多い面を選択します。

太陽光発電の選び方_r1_c1 南面が最適であるが、東西面も有効である
太陽光発電の選び方_r3_c1 日射量が多方位より少ないため、北面への設置が適しません
太陽光発電の選び方_r5_c1 方位による違いは傾斜角度や設置場所の緯度により異なります

 

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太陽光発電の選び方_r1_c1 日射条件が同じであれば東面の方が発電量は若干多くなります。
これは午前中の方が午後に比べて気温が低い事や、午後に雲が発生しやすいためです。
ただし個別に周囲環境を把握の上選択する事が必要です。
太陽光発電の選び方_r3_c1 季節と緯度により太陽高度が異なるため一概には言えませんが、年間の日射量が最大になるのは概略設置場所の緯度よりも若干小さい値です。
傾斜屋根に設置する場合は屋根置き用標準架台が屋根面に対しほぼ平行に設置するように設計されているため、通常は15〜45度の屋根傾斜面をそのまま利用します。
陸屋根架台の場合は日射量のみを考えると、本州・九州では30度が適していますが±10度程度なら数%しか発電量に差がありません。むしろ架台の影による北側近隣への影響や、屋根面への風圧加重が小さくなるよう傾斜角を緩め(10度、20度)にします。
多雪地域等では積雪を低減するために傾斜角度をきつめに設定する事が必要となります。5度程度の傾斜面では、モジュール表面に降った雨により埃が十分に流れ落ちません。
このため、雨が乾燥した後モジュール表面が埃で白濁し汚れによる損失が増大してしまいます。最低でも10度の傾斜が表面の自浄には必要になります
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モジュールのいつ部に影が掛かった場合そのモジュールを含む回路の出力が大きく低下してしまいます。
このため、影の影響を受けない場所への設置が必要です。1.モジュールには年間を通じて出来るだけ影が掛からない場所を選びます。

下記の図に南側の障害物との高さ(H)と障害物のと距離(L)との関係を地域別•日照時間別に示しています。例えば東京にてL / Hを2.5(高低差の2,5倍はなれている)となる場所に設置すれば一番影が長くなる冬至でも6時間(9:00AM〜3:00PM)の日射が確保できます。6時間日照できる事が望ましいです。

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2.電柱、アンテナ、樹木、家屋などが影にならないように注意します。

3.影の発生がどうしても避けられない場合は、その影が複数の回路にまたがらないようにレイアウトします。
太陽光発電の選び方_r38_c4 モジュールを設置する場合、風圧による影響を考慮する必要があります。
風圧加重には地域による基準風速、設置高さ、傾斜角度、設置構造などによって決まりますので、モジュールの耐風圧強度や架台の強度以内で設置する必要があります。
風圧力は建設基準法施行令第87条、建設省公示第1454条に基づき計算を行います。
ここで屋根面に設置する架台の場合は閉鎖型の建築物を適用し陸置き架台の場合は独立上家を適用します。